8時間睡眠/日

今日も推しが銀河一うつくしい

BILLIE IDLE®︎と、永遠

永遠なんて存在しない。
永遠じゃねえ、無限だよ(HiGH&LOWネタ失礼します)ということでもなく、本当に、ずっと続くものがないのだと思い知った。解散発表のときにそんなことは重々思い知らされてはいたのだけど、どこかで希望を持っていた。もしかしたら全部覆してBILLIE IDLE®︎続投の発表があるとか、名前を変えて再出発とか、たとえばウイカさまだけ抜けるけど後の四人でユニットを組むとか、モモセ姉妹がユニットを組むとか、とにかくそういう、何らかの「続き」があるという一縷の望みを捨てられなかった。
だけど2019年12月28日、BILLIE IDLE®︎は一切の望みなど抱かせてくれないくらい、潔く解散した。

 

2019年12月28日、早朝の新幹線で東京へ向かい、CD購入整理券の列に並んだ。券を引く頃にはもう残りが少なくなっていて一枚取るのに苦戦した。CDを確実に買えるなという番号を引いて、CDの販売開始時間までドトールで書きものをした。このときはまだ、解散に対しての実感なんて少しもなかった。
CDを買い、Tシャツを引き換えて、またドトールに行った。解散への実感は相変わらずなかったけど、ずっと落ち着かなくて、Twitterとソシャゲを行き来しながら開場時間を待った。
時間が来て入場して、女性専用エリアでぼんやり「BILLIE IDLE®︎」の幕?旗?を眺めたりTwitterを見たりしていると、近くの人からフラッグが回ってきた。厚みのある紙にカラーで刷られた、しっかりしたものだった。ああすごいなあと思って、それだけ愛されてきたグループなんだと感じた。そういうことをやろうと思わせるほど愛されてきたんだと。
ここでようやく、解散なんだという実感が芽を出したように思う。

ファイナルのはじまりは「LAST ORGY」だった。いやこんなひどいセトリあるか?泣くだろ普通に……アンコールでやってたじゃん……ファイナル一発目に持ってくるの天才すぎるでしょ……好き……
などと思いながら聴いていたが、この時点では泣かなかった。最後は笑いたい気持ちがあったからだ。泣かないつもりで来たから化粧道具の一切を持ってきていなかった。なおのちほどめちゃくちゃ必要になった(当然持っていなかった)。
涙腺が完全に死んだのは「メモリーズ」だ。よく考えれば毎回この曲で泣いているのだから泣かないでいられるわけがない。アキラちゃんが最初から涙ぐんでいて、それがもうだめだった。解散がかなしいのはファンだけじゃなくてメンバーも同じだ。むしろいつも全力でやってくれていたぶん、メンバーのほうがその気持ちは強いだろう。解散しないで、と強く思った。不可能だということを知っていて、それでも、祈るみたいに思ってしまったんだよ。
そこからはもう何かの拍子で泣いた。BILLIE IDLE®と出会うきっかけになったのが登坂広臣*1の初ソロツアーのオープニングアクトに来てくれたことだったのもあり、そこで披露してくれた曲が来たらもうそれだけで泣いた。出会ってから一年と少ししか経っていないけど、生活の中にBILLIE IDLE®は確実に根付いていて、折に触れて曲を聴いていた。OAで披露してくれた曲のプレイリストを作ってあって、これは今後消すことがないだろう。それくらい特別だ。

好きなのと解散しないでほしいのとライブはやっぱり楽しいのと、みんないまがいちばん最高なのと、いろんな感情でぐちゃぐちゃになって、見逃し配信を見ているいまでもあまり記憶と映像が噛み合わない。だけどメンバーがみんないつもと同じようにいつも以上に最高のパフォーマンスを見せてくれて、最後まで駆け抜けてくれるから、言うべきことなんて何もない。終わってしまったものに何を言っても無駄だという向きもあるだろうけど、でもいまがいちばん早いし、好きな気持ちが解散といっしょになくなるわけでもないし現にまだ整理がついていないので酒の力を借りて益体もないことを書いている。

 

はじめてBILLIE IDLE®の曲を聴いたとき、めちゃくちゃすごい歌を歌う子がいるなと思ったのがモモセちゃんだった。声の広がりがものすごくて、声質も独特ですごい歌姫がいると思った。もちろん初めの頃は聞き分けなんてできていなかったけど、BILLIE IDLE®に引っ張りこんでくれたのはモモセちゃんだった。

MVを見たとき、顔が好みなのと表情の豊かさで心を奪われたのはウイカさまだった。変顔だってためらわずにやって、BILLIE IDLE®にいろんな変化をつけていくところに惚れて、SNSやインタビューを拝見するなかで頭の回転の速さや演出するキャラクタの裏側の真面目さや誠実さで、気付いたら推しだった。

のんちゃんの囁くような声とエモさ、あまり目立たないかもしれないけど必要なハモりに気がついたら好きになるしかなかった。不思議な雰囲気を持っていて、twitterのアイドルらしからぬ(といっては失礼かもしれませんが)クールなところが好きだった。毎回ピアスが変わっていておしゃれでかわいかった。

アキラちゃんのまわりからいじられ愛される愛嬌は、だれもが好きにならずにはいられないと思う。鬼みたいにスタイルがよく、モモセ姉妹はふたりあわせて股下が5kmくらいあって並ぶとモデルみたいだった。「そして、また、、」のアキラちゃんの動き出しは黒鳥の羽ばたきみたいで本当に大好きだった。ダンスや「エブリデイズ」のスキップの歩幅に運動神経のよさを感じた。

プーちゃんは突き抜けたアイドルで、すさまじいレスを見て恋に落ちそうになったことだって何度もある。かわいい声と半端ない声量、喋るときにはセンスが光って、ステージで楽しそうにしているところを見ると笑顔になれた。フェルトをはじめて見たときは心底怖かったけど、いろんなことを楽しそうにやっているプーちゃんが好きだった。

 

最後のチェキ列はほんとうに長くて、個チェキ列のわりとはじめのほうに並べたのだけど終わりが迫ってくるのがおそろしかった。待っている間に、近くで食事をしていたという友人たちが寄ってくれて、CDを渡して聴いてくれとゴリ押しした。後日本棚に飾ってくれている写真をtwitterに上げてくれて泣いた。

最後のチェキ、いつも通りウイカさまとのツーショとソロをお願いした。目が合うといつも「あ!」って言ってくださって、すぐに「臣様」(ウイカさまがこう呼んでおられるのほんとうに好きです)やLDHの話題を振ってくださるウイカさまはほんとうにお心が濃やかで、接触に行くたびにどんどん好きになりました。ステージにいる堂々としたウイカさまも、軽妙洒脱なトークをするウイカさまも、接触のときの誠実でオタクを気遣ってくださるウイカさまも本当に好きです。佐藤さんの剥がしが爆速で、離れかけた私に「またね!ありがとう、また会おうね!」ってわざわざ寄って声をかけてくださったのほんとうにうれしかったです。私だけが特別ではなくて、みんなにやっていることだからこそ、そういうウイカさまが好きです。

 

ぜんぶ終わって、解散を迎えて、解散についてのメンバーの投稿なども出てしまって、もうBILLIE IDLE®はほんとうに解散したんだなあと噛み締めている。見逃し配信を見ながら泣いても時が戻るわけでもないし、現実が何か変わるわけではない。永遠なんてないんだと、何度も思い知るばっかりだ。

だけど降ってきたテープには「WE'LL BE BACK」「FOREVER」と書かれていた。手元にはそう書かれたテープがたしかにあって、いますこしだけ、永遠を信じてみる気になっている。

 

永遠なんて存在しない、そう思っていた。だけどあなたたちがそう言うなら永遠はあるんだろう。いつか帰ってきて、解散したときと同じように最高のステージを見せてくれると、心から信じている。

 

さて、NIGO®さんは解散理由発表のときこんなことを言っていた。

“ORGY”には“どんちゃん騒ぎ”という意味や“神になる”みたいな意味もあるので、BILLIE IDLEが神話として残ってくれたらうれしいです。

natalie.muBILLIE IDLE®は神話になっただろうか。そもそも神話とは人々が語り継ぐものだ。語り継ぐ人がいてはじめて英雄は神話になり、後世の人々がその姿を知ることができる。語り部は多ければ多いほどいい。このSNS時代、誰もがその資格を持っているんじゃないかと思う。その語り部のひとりになれたらいいと思って、wwwの片隅で、酒を飲みながら書いている。

 

いつか。

それはたぶん気が遠くなるほど未来の「いつか」だ。来ることだって明言されていないその「いつか」、あなたたちが神話になる日、そこに永遠を見るだろう。

 

abema.tv

*1:銀河一うつくしい推し